ENSOU Logo

Google Gemini の新機能「Deep Think」とは?Gemini 2.5に搭載された高度推論AIの実力を解説

Google Gemini の新機能「Deep Think」とは?Gemini 2.5に搭載された高度推論AIの実力を解説
山﨑祐太
山﨑祐太代表取締役
2025年8月5日
Googleが2025年に発表したGemini 2.5の新機能「Deep Think」は、複数の仮説を並行的に検証できる高度推論モードです。本記事ではDeep Thinkの仕組みや活用方法、利用条件をわかりやすく解説します。

Gemini の新機能 Deep Thinkとは何か?

2025年にGoogleが発表した「Deep Think」は、Gemini 2.5に搭載された高度推論モードです。

Deep Thinks は推論モデル(reasoningモデル)よりも高度な推論を可能としており、応答前に複数の仮説を並行的に検証しながら、より精緻な解答を導き出すという特徴があります。

この仕組みによって Deep Think は、最も難しい数学のベンチマークとされている 2025 USAMO において、Gemini 2.5 Pro や OpenAI o3 などのモデルよりも優れたスコアを記録したことが述べられています。

本記事ではこの Gemini Deep Think について、その使い道や新規性を徹底解説します。

Deep Think がなぜ注目されているのか?

きっかけは2025年5月の Google I/O 2025 と Google DeepMind によるXへの投稿 で、Deep Think 機能が発表されたことでした。

そして、Deep Think は2025年8月1日に、最上位プランである「Google AI Ultra」に加入しているユーザー向けに提供が始まりました

Deep Think は高度な推論を可能にしたモデルであり、複数の仮説を並行で検証します。この仕組みによって、国際数学オリンピックで金メダルを獲得する基準を達成しました。

数学の複雑な問題を解決できる高度な推論能力は、ビジネスやコーディングなどの業務における複雑なユースケースで高いパフォーマンスを発揮されることが期待されており、現在注目を集めています。

高度な推論能力を獲得した Deep Think の仕組み

Deep Think について詳しいことは公開されていませんが、大まかな技術的な仕組みについては公開されています。

人間が複雑な問題に取り組むときは、いくつかの仮説を持って多角的に物事を検証することで、最終的な回答の精度を洗練させていきます。Deep Think はこの仕組みをAIの推論に用いることで、並行に思考を走らせて複数の仮説を検証しています。

さらに思考時間を延長し、様々な仮説を多角的に十分検証することができるようになったと述べられています。

学習には強化学習の仕組みが利用されているようであり、従来の推論モデルの学習をさらに拡張した仕組みとして Deep Think が開発されていることが分かります。

Deep Think は何に優れ、何に活用できるのか

ひとつはコーディングタスクの例が挙げられており、複雑なロジックや機能などの実装に優れるだけでなく、より洗練されたデザインを作る能力にも秀でているとされています。

また研究分野でも活躍が期待されており、非常に複雑な問題を深く検証することができるため、新規性のある研究に寄与することが期待されます。

## Deep Think を使うには?

Deep Think を利用するには、月額36,400円の Google AI Ultra への加入が必要です。

Geminiアプリで、モデル選択画面から 2.5 Pro を選択し、「Deep Thinkモード」をONにすることで利用可能です。

まとめ

Googleが新たに発表した「Deep Think」は、従来のAIとは一線を画す高度な推論能力を持った革新的な機能です。

人間の思考プロセスに近い「複数仮説の並行検証」を可能にすることで、複雑な数学問題やロジック設計、研究タスクなどにおいて非常に高いパフォーマンスを発揮します。

その結果、USAMOのような難関ベンチマークでも好成績を収め、今後のAI活用において強力な武器となることが期待されています。

株式会社Digeonは法人向けに ChatGPT をセキュアに使えるサービスである「ENSOUチャットボット」を提供しています。

サービス紹介資料をこちらからダウンロードいただけます👇

最新記事

ChatGPTの「コネクター機能」とは?連携アプリ一覧と活用事例を徹底解説

ChatGPTの「コネクター機能」とは?連携アプリ一覧と活用事例を徹底解説

ChatGPTの「コネクター機能」で何ができる?Google Drive、Outlook、Notionなどとの連携方法と、活用シーンを徹底解説。企業での利用時のセキュリティ管理や導入メリットも紹介。

記事を読む
Anthropic Claude のプライバシーポリシーが変更|ユーザーデータの学習設定とその影響とは?

Anthropic Claude のプライバシーポリシーが変更|ユーザーデータの学習設定とその影響とは?

Claudeのプライバシーポリシーが2025年8月29日に改定され、ユーザーデータがAIモデルの改善のために利用される仕組みが導入されました。ユーザーデータがAIの学習に利用される仕組みや、拒否設定の方法をわかりやすく解説します。

記事を読む
契約書レビューを効率化する生成AI活用術|ChatGPT・Geminiで法務業務を支援

契約書レビューを効率化する生成AI活用術|ChatGPT・Geminiで法務業務を支援

ChatGPT や Gemini などの生成AIを活用した契約書レビューの効率化方法を解説。具体的なプロンプト例や注意点を紹介し、一次チェックを自動化する実践手順をまとめています。

記事を読む
Gemini の「パーソナライズ」と「一時チャット」とは?

Gemini の「パーソナライズ」と「一時チャット」とは?

GoogleのGeminiに記憶を活用したパーソナライズ機能が登場。新機能「一時チャット」の使い方やメモリ機能の仕組みも解説します。

記事を読む
Google NotebookLM新機能「動画解説(Video Overview)」を徹底解説|AIがスライド動画を自動生成

Google NotebookLM新機能「動画解説(Video Overview)」を徹底解説|AIがスライド動画を自動生成

Google NotebookLMに追加された動画解説(Video Overview)機能を解説。AIが資料からナレーション付きスライド動画を生成し、教育やビジネスでの情報共有を効率化します。

記事を読む
NotebookLMの使い方・機能・料金を徹底解説|GoogleのAIリサーチアシスタント

NotebookLMの使い方・機能・料金を徹底解説|GoogleのAIリサーチアシスタント

GoogleのAIリサーチアシスタント「NotebookLM」の使い方・機能・料金を解説。ソース限定Q&A、インライン引用、音声・動画化など情報整理に強い最新ツール。

記事を読む
資料ダウンロード
お問い合わせ