2026年3月9日
Copilot Studioとは?料金・機能・導入の判断基準
Copilot Studioの料金体系・主要機能・導入時の注意点を解説。ENSOU AIとの比較表で自社に最適なチャットボット構築ツールの判断基準がわかります。


Copilot Studioは、Microsoftが提供するカスタムAIエージェント構築プラットフォームです。社内問い合わせ対応や業務自動化のためのチャットボットをローコードで開発でき、Microsoft 365やTeamsと連携して運用できます。本記事では、Copilot Studioの機能・料金体系・導入時の判断基準を解説し、他の選択肢との比較も行います。
Copilot Studioとは
Copilot Studioは、Microsoft社が提供するローコードのAIエージェント構築ツールです。もともと「Power Virtual Agents」として提供されていたサービスが進化し、生成AIの機能を統合した形で2023年にリブランドされました。
企業が自社の業務に特化したチャットボットやAIエージェントを構築できるプラットフォームであり、プログラミングの深い知識がなくてもGUI上で対話フローを設計できます。Microsoft 365環境との親和性が高く、SharePointやTeams、Dynamics 365などのMicrosoft製品とシームレスに接続できる点が最大の特徴です。

Copilot Studioで構築したエージェントは、社内のナレッジベースを参照して質問に回答する「生成的な回答」機能を備えています。SharePointに蓄積されたドキュメントやDataverseのデータをもとに、ユーザーの質問に対して文脈を踏まえた回答を生成するRAGの仕組みを利用可能です。
主な用途として、以下のような業務シーンが想定されています。
- 社内ITヘルプデスクの問い合わせ対応の自動化
- 人事・経理部門へのよくある質問への自動回答
- 営業チーム向けの製品情報検索アシスタント
- 顧客向けのFAQチャットボット
公式ドキュメントによると、Copilot Studioは「トピック」と呼ばれる会話フローを定義することで、エージェントの振る舞いを細かく制御できます。定型的な質問には固定的なフローで応答し、想定外の質問には生成AIが柔軟に回答するというハイブリッドな運用が可能です。
Copilot Studioの主な機能
Copilot Studioが提供する機能は、大きく4つのカテゴリに分類できます。
エージェントの構築
ビジュアルエディタを使って対話フローを設計できます。「トピック」と呼ばれる会話の単位を定義し、ユーザーの発言に応じた分岐やアクションを設定します。テンプレートも用意されており、ITヘルプデスクやHR FAQなどの一般的なユースケースであればすぐに構築できます。
生成的な回答機能を有効にすると、SharePointやWebサイトのコンテンツをナレッジソースとして指定し、トピックで定義されていない質問にもAIが自動で回答します。これがCopilot Studio版のRAGにあたります。
データ連携とアクション実行
Power Platformのコネクタを利用して、Dynamics 365・Salesforce・ServiceNow・SAP・Azure SQL Databaseなど1,400以上の外部サービスと接続できます。エージェントが単に回答するだけでなく、「予約を登録する」「チケットを起票する」といったアクションまで自動で実行できます。
Power Automateとの連携により、複雑なワークフローもノーコードで構築可能です。たとえば、社員からの有給申請をチャットボットで受け付け、上長への承認フローを自動で回すといった運用が実現できます。
マルチチャネル公開
構築したエージェントはTeams、Webサイト、Facebook Messenger、LINE、Slackなど複数のチャネルに公開できます。特にTeams上での利用はMicrosoft 365環境との親和性が高く、社内エージェントの展開先として最も一般的です。SharePointサイトへの埋め込みも可能で、部門ごとのポータルサイトに特化したエージェントを設置する運用例もあります。
分析とモニタリング
エージェントの利用状況をダッシュボードで確認できます。セッション数、解決率、ユーザー満足度、エスカレーション率などの指標を追跡し、改善ポイントを特定できます。Copilot Analyticsと組み合わせることで、エージェントが業務効率にどの程度貢献しているかを定量的に把握することも可能です。
Copilot Studioの料金体系
Copilot Studioの料金体系は2025年9月に改定され、従来の「メッセージ数」課金から「Copilotクレジット」に統一されました。利用形態に応じて4つのプランが用意されています。
プラン | 月額料金 | 含まれるクレジット | 適した利用シーン |
|---|---|---|---|
M365 Copilotユーザー | ¥4,497/ユーザー | 社内利用はゼロレート | M365 Copilot契約済みの組織 |
スタンドアロン前払い | ¥29,985/テナント | 25,000クレジット/パック | 外部公開エージェントの安定運用 |
従量課金 | 使用分のみ | なし(実消費分を後払い) | 利用量が読めない検証フェーズ |
年間コミット | 要見積もり | まとめ買いで最大20%割引 | 大規模展開・年間予算確保済み |

Copilotクレジットは、エージェントが情報を取得し、応答を生成し、アクションを実行するために消費される単位です。タスクの複雑さによって1回のやり取りで消費されるクレジット数が変動するため、単純なFAQ応答と生成AIを使った回答では消費量に差が出ます。
Microsoft 365 Copilotのライセンスを持つユーザーが社内のTeams・SharePoint・Copilot Chatでエージェントを利用する場合、クラシック回答・生成的回答・Microsoft Graphテナントグラウンディングの消費はゼロレートとなります。つまり、M365 Copilotを契約している組織にとっては、社内向けエージェントの追加コストは実質的に発生しません。
ただし、M365 Copilotのライセンス自体が¥4,497/ユーザー/月(年払い)であるため、エージェント構築のためだけに契約するのはコスト面で現実的ではないでしょう。既にM365 Copilotを導入済みの組織が、追加の投資なしにエージェントを活用できるという位置づけです。
外部向けエージェントを運用する場合は、スタンドアロンプランまたは従量課金プランが必要です。スタンドアロンプランは月額¥29,985で25,000クレジットが含まれますが、エージェントの利用頻度によっては追加のパック購入が必要になります。
※料金等は本記事執筆時点(2026年3月)での情報です。最新の情報はMicrosoft公式サイトをご確認ください。
Copilot Studio導入時の注意点
Copilot Studioの導入を検討する際に、事前に把握しておくべきポイントを整理します。
Microsoft 365環境が前提となる
Copilot StudioはMicrosoftのエコシステム内で動作するツールです。Azure Active Directory(Entra ID)によるユーザー管理、Power Platform管理センターでの環境設定、Azureサブスクリプションの紐付けなど、Microsoftのインフラが前提となります。Google WorkspaceやAWSを主体とする環境では、導入・運用の負荷が大きくなる可能性があります。
弊社がSIer・ITコンサルの顧客と接する中で聞くのは、「Microsoftは既に使っているが、Power Platform周辺は未導入」というケースです。この場合、Copilot Studio単体の導入であってもPower Platform管理者の設定やAzureサブスクリプションの構成が必要になり、想定以上の準備期間がかかることがあります。
クレジット消費の見積もりが難しい
Copilotクレジットの消費量はタスクの複雑さによって変動します。Microsoftはエージェント使用量推定ツールを提供していますが、実際の運用では想定以上にクレジットを消費するケースがあり得ます。特に生成的な回答を多用するエージェントでは、単純なFAQ応答よりもクレジット消費が増える傾向にあります。
従量課金プランで実際の消費パターンを把握してから、前払いプランに切り替えるのが安全です。
ローコードであっても学習コストは発生する
GUIで操作できるとはいえ、トピックの設計・フォールバック処理・Power Automateとの連携・コネクタの設定など、効果的なエージェントを構築するには一定の学習が必要です。Power Platform全般の知識があるメンバーがいると立ち上げがスムーズですが、そうでなければトレーニングに時間を見込むべきでしょう。
AIモデルの選択肢が限定される
Copilot StudioのAIモデルはAzure OpenAI Service経由で提供されるGPT系モデルに限定されます。Claude(Anthropic)やGemini(Google)など、他社のモデルを利用できません。用途によってモデルの得意分野は異なるため、マルチモデル対応のプラットフォームと比較した場合に柔軟性で劣る点は認識しておく必要があります。
社内チャットボットの選択肢を比較する
Copilot Studioは機能面で充実していますが、すべての組織に最適とは限りません。特に「M365 Copilotをまだ導入していない組織」や「Microsoft以外のクラウド環境を利用している組織」にとっては、他の選択肢も検討に値します。
以下の表で、Copilot StudioとENSOU AIのカスタムチャットボット機能を比較します。
項目 | Copilot Studio | ENSOU AI |
|---|---|---|
月額料金 | ¥4,497/ユーザー〜(M365 Copilot) | ¥1,000/ユーザー |
無料プラン | 試用版のみ(公開不可) | フリープランあり |
セットアップ | ローコード(トピック設計が必要) | ノーコード(管理画面から設定) |
RAG対応データソース | SharePoint・Dataverse・Webサイト | Google Drive・SharePoint・Kintone等 |
AIモデル | GPT系のみ(Azure OpenAI) | GPT・Claude・Gemini(マルチモデル) |
主な公開チャネル | Teams・Web・LINE・Slack等 | Web埋め込み |
セキュリティ | Entra ID連携・条件付きアクセス | IPアドレス制限・SSO |
ファイル出力 | なし(回答のみ) | Word・Excel・PowerPoint出力対応 |

Microsoft 365 Copilotを既に全社導入している組織であれば、追加コストなしで社内エージェントを構築できるCopilot Studioが最も合理的な選択肢です。Power Platformの運用経験があるIT部門を持つ企業にとっても、既存のスキルセットをそのまま活かせるメリットがあります。
一方で、M365 Copilotの導入予定がない組織や、まずは小規模にチャットボットを試したい場合は、月額¥1,000から利用できるENSOU AIが選択肢に入ります。ENSOU AIは株式会社Digeonが手がけるビジネス向けのAIアシスタントで、組織での利用を前提に設計・開発されており、セキュアかつスケーラブルな運用が可能です。フリープランから始めて、効果を確認してから有料プランに移行できるため、生成AI導入のファーストステップとして導入しやすいと言えるでしょう。
マルチモデル対応で用途に応じたAIモデルの使い分けができる点や、チャットの回答だけでなくWord・Excel・PowerPointファイルの生成まで実行できる点は、Copilot Studioにはない優位性です。ただし、公開チャネルがWeb埋め込みに限定されるため、Teamsを中心に社内展開したい場合はCopilot Studioのほうが適しています。
Copilot全般のプラン体系については、以下の記事で詳しく解説しています。
導入を検討する際は、「既存のIT環境との親和性」「初期コストと運用コスト」「運用に必要な技術スキル」の3つの観点で評価することをおすすめします。Microsoft環境にロックインされていない組織であれば、複数のサービスを比較した上で自社に合ったツールを選定してください。
Copilot Studioのライセンス体系の詳細は、公式ドキュメントで確認できます。
まとめ
Copilot Studioは、Microsoft 365環境を活用した社内AIエージェントの構築に適したローコードプラットフォームです。SharePointやTeamsとの連携、Power Automateによるワークフロー自動化、1,400以上のコネクタによるデータ接続など、Microsoftエコシステムの中で強力な機能を発揮します。
M365 Copilotを契約済みの組織であれば追加コストなしで社内エージェントを利用開始でき、導入のハードルは低いと言えます。ただし、M365 Copilot自体のライセンスコスト(¥4,497/ユーザー/月)やAIモデルの選択肢がGPT系に限定される点は、導入判断の際に考慮すべきポイントでしょう。
生成AI導入のファーストステップとしてチャットボットを検討している場合は、Copilot Studioに限定せず、ENSOU AIのようにフリープランから始められるサービスも含めて比較検討することをおすすめします。
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