2026年1月1日

Mail Manusとは?メールでAIエージェントに仕事を依頼し、運用を回すための実務ガイド

Mail Manusの概要と使いどころ、送信者承認やWorkflow Emailsの基本、依頼テンプレと運用上の注意点を実務目線で整理します。

山﨑祐太
山﨑祐太
代表取締役
Mail Manusとは?メールでAIエージェントに仕事を依頼し、運用を回すための実務ガイド

Mail Manusとは?「メールを投げるだけ」でAIエージェントに依頼できる機能

Mail Manus は、専用のメールアドレスにメールを送るだけで、Manus にタスクを依頼できる機能です(公式ドキュメント: Mail Manus)。

チャットに貼り付けて指示を書くのではなく、普段の業務フロー(メール)にAIを寄せられるのがポイントです。社内外のやり取りで発生する「確認・要約・次アクション整理」を、メールをトリガーに定型運用へ落とし込みやすくなります。

できること:メール起点で“毎回同じ仕事”を回す

Mail Manusの用途は、単に「メール本文を要約する」だけではありません。メールに含まれる依頼や資料を起点に、調査・整理・アウトプット作成までを、一定の型で回すところに価値があります(Mail Manus)。

たとえば、次のような業務は相性が良いです。

  • 営業/CSの問い合わせメールを要約し、論点と次アクションを抽出する
  • 取引先から来た要件メールを「仕様のチェックリスト」に変換する
  • 会議調整のスレッドから、決定事項・未決事項・担当者を整理する
  • 添付資料や長文を受け取り、短いレポートに落とす(対応形式は公式FAQ参照)(Mail Manus

仕組み:専用アドレス・送信元制限・Workflow Emails を押さえる

1) 自分専用の「botメールアドレス」が発行される

Mail Manus を使うと、あなた専用の bot メールアドレスが発行されます。ここに送ったメールが、Manus側のタスク実行の入り口になります(Mail Manus)。

実務では、このアドレスを「特定業務の受付窓口」として扱うのがコツです。個人の受信箱から転送する運用にすると、既存のメール文化を崩さずに始められます。

セットアップ手順:転送/CCで始めて、承認送信者で入口を絞る

Mail Manus のセットアップは、手順自体はシンプルです。ポイントは「動かす」より先に、「誰が送ってよいか」を決めることです(Mail Manus)。

  1. Manus の設定(Settings)から Mail Manus を開き、自分の bot メールアドレスをコピーする(Mail Manus)。
  2. まずは自分のメールだけを承認送信者(Approved Senders)に入れ、テストメールで動作確認する(Mail Manus)。
  3. 実務で回したいメールを「転送」またはスレッドに「CC」して依頼する(Mail Manus)。
  4. 結果がメールで返ってくる運用(Workflow Emails含む)に合わせて、振り分けルールや通知(ラベル付け/転送/共有受信箱)を整える(Mail Manus)。

ここまでできると、「メール→AI→結果メール→レビュー」という1サイクルが回り始めます。慣れるまでは、依頼の型を固定し、出力の揺れを減らすのがおすすめです。

2) 誤送信・情報漏えいを防ぐために“送信者を承認”する

Mail Manus は、botメールアドレスに送れる送信元(sender)を承認する仕組みを持ちます。未承認の送信者からのメールはブロックされ、承認済み送信者リストも管理できます(Mail Manus)。

この制限は面倒に見えますが、業務利用ではむしろ重要です。社外からのメールを取り込む場合は、まず「誰を承認するか」を運用ルールとして決めてから開始してください。

3) Workflow Emails:タスクの進行通知・確認がメールで返ってくる

Mail Manus は、実行状況や結果をメールで受け取れる “Workflow Emails” を案内しています(Mail Manus)。つまり「投げて終わり」ではなく、途中の確認や完了通知をメールで回収できます。

公式FAQでも、複雑なタスクは開始前に確認が入る場合がある点が示されています。運用としては、確認メールを見落とさない導線(担当グループの共有受信箱、Slack転送、ラベル付けなど)を先に用意するのが安全です(Mail Manus)。

Workflow Emails:用途別アドレスで“自動受付”にする(請求書/領収書/予約など)

Mail Manus を運用に乗せるなら、Workflow Emails の使い分けが効きます。通常の bot アドレスは「何でも屋」になりやすい一方、用途別のアドレスは“毎回同じ型で処理する”設計に向いています(Mail Manus)。

公式ドキュメントでは、たとえば請求書処理・経費処理・出張手配などのように、専用アドレス+デフォルトプロンプトで自動処理する例が紹介されています(Mail Manus)。

運用のコツは、Workflow Emailごとに「入力の条件」と「出力の型」を固定することです。メールフィルタ(件名/送信者)で自動転送できるようにしておくと、“人が転送し忘れる”系の事故を減らせます(例示は各言語版のWorkflow例も参照)(Mail Manus)。

依頼文の書き方:品質を上げる“型”をメール本文に埋め込む

Mail Manus は、入口がメールなだけで、成果物の品質は「指示の設計」に依存します。定期運用にしたいなら、毎回の指示を属人化させないために、まずテンプレを用意してください。

指示テンプレ(そのままコピペで使える)

  • 目的:このメールから何を決めたい/何を作りたいか
  • 前提:対象範囲(期間・国・製品・顧客セグメントなど)
  • 出力形式:見出し構成、表の列、文字数の目安
  • ルール:不明は推測せず「不明」と書き、確認すべき一次情報URLを列挙
  • 次アクション:担当候補/期限/確認事項を箇条書きで提案

この「不明は不明で止める」ルールは特に重要です。扱う情報量が増えるほど誤りが増えやすい点は、Manusの別機能の説明でも背景として触れられています(参考: Wide Research)。

ありがちな失敗と対策:メール運用ならではの落とし穴を潰す

Mail Manus は「簡単に投げられる」分、雑に運用を始めると成果物の品質と安全性が崩れやすいです。最初から完璧を目指すより、よくある失敗を先に潰す方が早く安定します。

1つ目は、依頼の目的が曖昧なまま転送してしまい、要約だけで終わるケースです。目的(意思決定/返信案/チェックリスト化)をメール本文の冒頭に1行で書くだけで改善します。

2つ目は、確認メール(複雑タスクの開始前確認)を見落として停滞するケースです。公式FAQでも、複雑タスクでは確認メールが送られる可能性が示されています(Mail Manus)。

3つ目は、承認送信者の範囲が広すぎて、意図しない情報が取り込まれるケースです。まずは社内の限定メンバーだけで回し、運用が固まってから段階的に拡張するのが安全です(Mail Manus)。

FAQ:添付ファイル、所要時間、キャンセル、クレジット

Mail Manus を実務で使うと、「添付ファイルの範囲」「処理時間の目安」「誤って転送した場合の対処」が論点になりやすいです。公式FAQで触れられている範囲を押さえておくと、現場の不安が減ります(Mail Manus)。

添付ファイルは、PDF、Word、Excel、画像、CSVなどの一般的な形式に対応する旨が案内されています(Mail Manus)。

処理時間の目安として、簡単な要約は1〜2分、より深いリサーチは10〜15分かかる場合があると説明されています。ステータス更新はメールで送られるので、待ち時間の運用も組み立てやすいです(Mail Manus)。

キャンセルは、ステータスメールに「Cancel(キャンセル)」と返信する、またはManusアプリ側で停止する方法が案内されています(Mail Manus)。

また、Mail Manus で起動したタスクも、通常のタスクと同様にクレジットを消費する旨が明記されています。定期運用にするほど消費が見えにくくなるため、回数・対象範囲・深掘り条件を最初に絞るのがおすすめです(Mail Manus)。

法人運用の注意点:権限・データの扱い・“誰が最終責任か”を決める

Mail Manus は便利な反面、メールという入口は情報が集まりやすく、運用を誤ると事故が起きます。開始前に、最低限ここだけは決めておくのがおすすめです。

  • 承認する送信者の範囲(社内のみ/特定取引先のみ)
  • 機密区分(送ってよい情報・送ってはいけない情報)
  • 成果物のレビュー責任者(外部共有前のチェック担当)

まとめ

Mail Manus は、専用アドレスにメールを送るだけでAIエージェントへ依頼でき、送信者承認や Workflow Emails を使って“運用として回す”ための機能です。

実務で成果を出すコツは、(1) 送信者承認と情報区分で入口を守る、(2) メール本文に指示テンプレを埋めて品質を安定させる、(3) 確認メールを見落とさない導線を作り、人が最終責任を持つ、の3点です。

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